ドイツ全土には約5000種類ものビールがあり、地域によって味わいも異なります。わたしが住んでいたミュンヘンでは、毎年世界最大のビール祭り「オクトバーフェスト」が開催され、ドイツはビール消費量が世界3位のビール大国。
そんなビール大国であるドイツの本当においしいドイツビールを本記事で紹介します。
気になったビールがあれば、Amazonから購入することができるので、ぜひドイツビール味わってみてください。
Index
ドイツビールとは
まず最初に「ドイツビール」について知ることから始めましょう!
ドイツビールの特徴は、製品に対する徹底したこだわりがあるところです。
ドイツには、ビールに関するルール「ビール純粋令」というものがあり、これはバイエルン地域(ミュンヘンなど)のビールの品質向上のために公布された法律です。
「ビール純粋令」とミュンヘンで毎年開催される世界最大の「オクトーバーフェスト」により、バイエルン地域はドイツビールのシンボル的地域になりました。
オクトバーフェストについては、こちらの記事でくわしく紹介してます。
【世界最大のビール祭り!】ミュンヘンのオクトーバーフェストを解説ビールの原料には「麦芽・ホップ・水」のみを原料とするいう原則で、現在もビールの製法に関してこの法律が厳格に守られています。ちなみに、日本のビールは麦芽とポップの比率が3分の2以上であれば、ビールと名乗ることができます。
それぞれの地域によるビールの特徴
ドイツビールは地域によって様々な特徴があるため、その特徴を知ることがドイツビールを選ぶ際でとても重要になってきます。地域によって醸造の仕方が異なるため、味わいも地域ごとに変わってきます。
北ドイツ:「上面発酵(エール)」と呼ばれるビールが主流。フルーティーなビールが多い!
南ドイツ:「下面発酵(ラガー)」と呼ばれるビールが主流。のどごしスッキリとした口当たりが特徴!
※日本のビールはほとんど下面発酵を使用しています。
発酵方法によって「上面発酵(エール)」と「下面発酵(ラガー)」の大きく2種類に分けられます。
◆上面発酵
上面発酵酵母を使用し、やや高めの温度(20~25℃)で発酵を行う醸造法で、発酵中に酵母が浮上し、液面に酵母の層ができることからこの名があります。
イギリスでは現在でもこのタイプが多く残っています。フルーティな香味が特徴です。
◆下面発酵
下面発酵酵母を使用し、低温(6~15℃)で発酵を行い、発酵が終わると酵母がタンクの底に沈降するのでこの名が付けられています。
19世紀以降、世界的に主流となっているビールはこのタイプです。
出典:サントリー
北ドイツはフルーティーな味わいのビールが多く、南ドイツはのどごしスッキリとした口当たりが特徴で、日本は南ドイツと同じ下面発酵(ラガー)が主流です。
ドイツビールの種類
地域によるドイツビールの特徴を踏まえた上で、代表的なドイツビールの種類を紹介します。
ヴァイス
上面発酵の「ヴァイス」は、ドイツ語で「白ビール」を意味します。
口当たり爽やかで飲みやすく、フルーティーな香りがします。これは個人的な意見ですが、少しバナナっぽい味がします。少しぬるめの10度〜13度の温度で飲んでみるとおいしさが十分に引き出せます。
フルーティーな味わいは、ビールの苦味が苦手な方や女性に人気があります!
ピルスナー
下面発酵の「ピルスナー」は、日本ビールの味わいに似たドイツビールです。
ドイツで人気が高いビールの一つで、売り上げの6割をピルスナーが占めています。
ミュンヘナー
下面発酵の「ミュンヘナー」は名前の通り、ミュンヘンのビールです。
麦芽の香りが強いので、麦芽の香りを楽しみたい方におすすめのビールです。苦味は強いです。
ヘレス
下面発酵の「ヘレス」は、ミュンヘンのビールで、ドイツ語で「淡い色」を意味します。
先ほど紹介したミュンヘナーを淡い色にしたもので、ミュンヘン子はヘレスしか飲まないと言われているほどミュンヘンで愛されているビールです。苦味は少なく、飲みやすいです。
ドゥンケル
下面発酵の「ドゥンケル」は、ドイツ語で「暗い、濃い」を意味します。
ビールの色が暗く、ドイツ南部でよく飲まれている黒ビールです。黒ビール初心者におすすめ。
シュバルツ
下面発酵の「シュバルツ」は、ドイツ語で「黒」を意味します。
名前の通り黒色のビールで、特徴はなんと言っても苦味です。好き嫌いの分かれるビールかなと思います。
おすすめのドイツビール
数多くあるドイツビールの中から、わたしがおすすめするミュンヘンのドイツビールを3つ紹介します。
この3つは、ミュンヘンに住んでいた際にドイツ人の方から教えていただいたドイツ人が本当においしいドイツビールです。
エドリンガー ヴァイスビール ヘーフェ
個人的に一番おすすめのドイツビールです!白ビールの生産量、売上が世界一のビールです。
白ビールで苦味が少なく、飲みやいビールです。ビールが苦手な友人も飲みやすいと絶賛!
フルティーなのに、麦芽のコクがしっかりと引き出されていて、全体的にバランスが良いビールかなと思います。
フランツィスカーナー ヘフェ ヴァイスビール
フランツィスカーナーはドイツで最も歴史ある醸造所の一つです。
他の白ビールよりも甘味と酸味が強いのが特徴で、小麦の甘味がします。
ドイツのソーセージとも相性抜群です!
パウラーナー へフェ ヴァイス
「ミュンヘン6大醸造所」の1つで、白ビールドイツシェア1位のビールです。
ドイツのサッカーチーム「FCバイエルンミュンヘン」のメインスポンサーをしていて、ミュンヘンのビールということもあり、ミュンヘンでは人気あるビールです。
バイエルンミュンヘンのファンの方は、ぜひ「パウラナー へフェ ヴァイス」飲んでみてください!
ここが変だよ「ビール大国ドイツ」
ドイツではビールを冷やさず、常温で飲む
これはドイツのKiosk(キオスク)と呼ばれる、日本で例えるならばコンビニのような売店では、常温のビールのみしか販売されていなかったりします。ビアガーデンやレストランなどでも一緒で常温のビール、もしくは生温かいビールが出てきます。
特に夏は冷えたビールが飲みたくても、飲めないことが多く、地味につらかったです(笑)。
これはドイツビールに限ったことではなく、ビアガーデンやレストラン、カフェなどで出されるジュースや水も同じです。ドイツ人は常温好きなのかもしれません。
アルコールフリーのビールは、アルコールフリーではない!
ドイツのアルコールフリーのビールは0.5%以下のことを指します。
お酒を全く飲めない、もしくは苦手という方は、ドイツではアルコールフリーのビールを飲まないことをおすすめします!普通に酔っ払います。
ドイツは水よりビールが安い国
ドイツでは水よりビールの方が安いです。
スーパーでビールを購入すると、ビールは1ユーロ以下なので、日本円で131円(2021年7月現在)以下で購入することができます。
これはドイツで売られている水1本の値段よりも安く、コーラやオレンジジュースなどのジュース類などの飲み物よりも安いです。
ビール好きの人にとって、ドイツはまさに夢のような国だと思います。